根知谷の日々 -Blog-

令和の米騒動の裏側で

 昨年の夏にスーパーマーケットの売り場から「米」が無くなったことから、少しずつ「ことの真相」が見え始めています。日本の国民はどちらへ進もうとするのか。国産を守るのか、輸入に頼ろうとするのか。

 5年後には米作り農家が半減することはほぼ確実でしょう。米作り農家の平均年齢は73歳ですから、これは火を見るよりも明らかです。生産量は需要量・消費量を下回りますので、100%国産は不可能となります。部分的に輸入に頼ることを前提にしても、重要なことは国産を守ろうとする意志があるかどうかです。

 食用米のニュースはたくさん出てきますが、加工米についてはほとんど報道されていません。日本酒業界は酒造用原料米が無くては成り立ちませんが、2024年産米が急激な価格高騰となり経営が圧迫されています。2025年産米ではさらに厳しい状況に追い込まれています。

 食用米の不足分を補うために、農家では加工米・飼料米の作付けを減らす動きが出ています。農村の現場では極端に高齢者に依存する体制ですから、増産の余力はありません。しかも、加工米・酒米の価格が安いために農家から敬遠されてしまいました。

 日本酒業界は「米が無くては成り立たない」ので、原料米の確保が会社存続の死命を制する要件になります。有名も無名もなく、大企業も零細企業も関係ない、米作り農家との関係構築が喫緊の課題となりました。「美味しいお酒」の裏側にある危機的な問題です。2025.03.17YW