根知谷の日々 -Blog-

19の春

1980年の春に東京で大学生活が始まりました。サークルはグリークラブ。楽譜もろくに読めないくせに、何となく誘われて入部しました。その当時はサークルの全盛期で1年から4年まで80人以上いて、むさくるしい男ばかり、個性派ぞろいの集団です。

 5月の連休には新入部員歓迎も兼ねた合宿があり、千葉県の内房海岸が美しい岩井の民宿「川きん」に2泊3日くらいだったと思いますが、出かけました。上京早々で初めての下宿・自炊生活だし、お金があるわけでもなく、結構大変でしたが、それから卒業までの4年間の思い出がスタートしました。

 ほんとうは早川の実家に戻り、田植えの手伝いをすべきところでしたが、両親には「忙しいから」とか言って同期や先輩方と楽しくやりました。ひとつだけ印象に残っているのが「カエルの大合唱」。田舎育ちには当たり前の鳴き声ですが、東京ではまったく聴こえず、千葉の岩井でみょうに懐かしく感じたものです。

 今日は2023年4月21日ですが、根知谷は盛大にカエルの鳴き声がしています。田打ちを終えたばかりですが、これから水を張り代かきが始まれば、さらにその響きは大きくなります。夕方、農作業を終える頃から明け方まで、この時期は春を迎えたよろこびが沸き上がります。2023.04.21YW